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食と健康を語るにあたり、小麦問題は避けて通ることのできない課題だといえるでしょう。
具体的な問題点を挙げたその1、その2に続き、その3ではそもそも論に迫り、小麦の歴史的背景などに触れてきました。
今回は実践編として、小麦との向き合い方について考えてみることにします。
小麦を減らすステップ
※小麦問題の記事をまだ読んでいない方は、以下からどうぞ。
その1
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その2
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その3
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その3まで読んでいただいたところで、次は実践編です。
小麦問題の多くは、
「グルテンが強化された現代小麦による、グルテン不耐症からの副腎疲労にある」
ということをご説明してきました。
副腎疲労はだるさ、頭痛、体のこり、メンタルバランスの崩れなど、実に「微妙」な体調不良を招くのが特徴です。
疲労が重度になると生死にまで関わるというのですから、普段から副腎疲労にならないような食生活を意識していきたいですね。
ここからは、本間医師の著書「長生きしたけりゃ小麦は食べるな」を参考に、無理なく続けられそうな小麦の減らしかたをまとめてみます。
なお、小麦を使った食品とは、
パン、ピザ、お好み焼き、麺類(パスタやうどん、ひやむぎなど)といった主食を筆頭に、餃子や揚げ春巻きの皮、天ぷらの衣、カレーやシチューのルウ、ケーキ、クッキー、スナック菓子などなど・・・多岐にわたります。
本間医師は主食系を「大きな小麦」、副食や菓子類は「小さな小麦」と分け、最初は主食の「大きな小麦」だけを意識するところから始めてはどうか、と提言しています。
【やる気のある人は】3週間小麦断ち
本間医師のクリニックでは、副腎疲労による体調不良を訴える患者さんに対し、まず3週間の小麦断ちを勧めているとのこと。
これにはきちんと根拠があり、小麦をやめる前と後の差が実感しやすいのが、3週間という期間なのだそうです。
とはいえ、3週間きっちり小麦を断つのって相当意志の強い人じゃないと難しいかもしれませんね。
ちなみに、私もできてません。
ましてや家族がいれば、食事を分けるのか、全員同じ食事にするのかという問題も出てきますし。
とにかく。
しっかり結果を出してみたい(体調の差を感じてみたい)人はまず3週間小麦断ち、がおすすめなのだそうですよ。
【無理なくはじめたい人は】平日だけ小麦断ち
体内にグルテンが入ってこない期間が長ければ長いほど効果を感じやすいということですから、
「朝食のパンをやめるだけで、昼、夜は麺類を食べる」
などでは、あまり意味がありません。
どうしても間にパンや麺を食べたくなってしまう人は、例えば
「月~金までは小麦断ちをし、週末はご褒美にパンやスイーツを食べる」
というように、小麦断ちの時間を少しでも長くしてみると良いとあります。
どちらかというと、私もこちらに近いやり方です。
小麦断ちの際の注意点「炭水化物はしっかり摂って」
小麦はパンや麺など、主食になるものが多いため、小麦断ちをすると必然的に炭水化物はお米で摂取することになります。
ご飯は「炊く手間」がかかるので、朝食をパンで済ませていた人にとってはハードルが高く感じてしまうかもしれません。
しかし、炭水化物は体のエネルギー源となるものなので、ぜひ積極的に「ご飯」を食べるようにしたいところです。
また、糖質制限をしている人は特にご飯を減らす傾向にあるようですが・・・
以前も記事にしたとおり、血糖値の上昇に関わるのは「直接糖」の砂糖や甘味料であることが分かっています。
(参照)
「間接糖」であるご飯はしっかり摂取し、スイーツなどの直接糖を控えるのが、正しい糖質制限であり、ダイエットにも繋がるのです。
特に、育ち盛りのお子さんにはご飯をしっかり食べさせてくださいね~。
小麦代用食品も検討して
小麦断ち生活を無理なく続けるには、小麦の代用食品も上手に使っていくという方法もあります。
例えば、最近は市販のパンでもグルテンフリーの米粉パンなどがお店に並ぶようになりました。
ただし、市販のパンは添加物などの問題もありますので、信頼できるベーカリーで購入するのがベストかもしれません。
最近はホームベーカリーでも簡単に米粉パンが作れるようなので、手作りのハードルも低くなりましたね。
スイーツも、米粉や大豆粉で作れるケーキのレシピがありますので、特別な日のおやつに作ってみてはいかがでしょう。
(ただし、どうしても直接糖を使うことになるので、ダイエットにはなりませんが)
私は以下リンクと同じ米粉で、クリスマスにりんごのカップケーキを作りました。
小麦特有の味わいは米粉では表現しにくいですが、アーモンド粉を混ぜることで、生地に旨味が増しておいしかったです^^
こういったいわば「嗜好食」というのは、栄養と健康の面から考えると必ずしも必要ではなく、むしろ体に良くないものだといえるでしょう。
しかしその一方で、私はこうも思います。
特別な日などにこうした手作りおやつを作り、家族や仲間と楽しい時間を過ごすこともまた、心の健康を保つのに大事なのではないかと。
以前ご紹介した吉野医師の名言
「食に信仰心を持つ」
というところにも、こうした考えは繋がっていくのではないでしょうか。
和食の良さを見直す
パンや麺を減らすことで、自然と和食中心の生活になっていきます。
和食のパワーというのは不思議なもので、ご飯を炊き、味噌汁を作り、魚を焼いただけの一汁一菜にお漬物なんかを添えただけでも、なんだか丁寧な暮らしをしているような錯覚に陥ります(笑)
なんだか、今までよりも食事の時間が大切なものに思えてきたんですよね。
簡素なご飯であってもとてもおいしく、ありがたい気持ちでいただけるようになりました。
そうすると、例えば梅干し一つにしても、添加物を使っていない自然製法のものを買ってみようかな、とか
いつもは出汁パックで簡単に作っている味噌汁も、週末には昆布とかつおぶしでちゃんと出汁をとってみようかな、とか
そんな風に思えるようになるもんなんですね。
発酵食品であったり、ネギやしょうがなどの薬味であったり・・・
和食の良さについてはここで書くまでもなく、みなさん良くご存知のことと思います。
本間医師も、著書の中でこのように述べています。
和食には理にかなった食事の知恵がふんだんに詰まっています。小麦の弊害が叫ばれ始めた今の時代にこそ、私たちは和食が持つパワーを、あらためて見直すべきではないでしょうか。
日本古来より親しまれてきた和食を、もっと大事にしていかなくてはなりませんね。
おわりに
小麦問題に向き合い、小麦を使った食品を減らしていくにあたり、体調の変化を感じ取るには、まず
「3週間の小麦断ち」
が必要であるというのが、本間医師の見解でした。
どうしても難しい場合は、
「平日だけ(週5日)でも小麦断ち」
を続けてみても良い、とのことです。
小麦(グルテン)には依存性物質が含まれるという事実は、過去記事でお伝えした通りですが、
確かにしばらく小麦断ち生活を続けると、それほど禁断症状(笑)のようなものはなくなり、不思議と小麦食品をそれほど欲しなくなっている自分がいるんですよ。
上手にコントロールし、和食中心の生活にシフトしていくのが、結果的に健康への近道なのかもしれません。
ひとまず、これにて小麦問題シリーズはいったん終了し、次は
牛乳について考えていきたいと思います。
【参考】