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日本で稲作が広まっていったのは、弥生時代からだといわれています。
古来より日本人が親しんできたお米ですが、実は消費量が年々下降していることをご存知でしょうか。
今回は、「お米をたくさん食べて健康になること」を提唱する、柏原ゆきよ先生のメソッドを基にしたお話をさせていただきます。
お米の消費量低下と病気との関連性はあるの?
昨今の糖質制限ブームも相まってか、お米の消費量は年々下がってきています。
【出典:農林水産省 H27年データ】
そういえば、自分もつい数か月前までは・・・
朝食はパン派だったし、お昼もサンドイッチとか麺類、夕食にやっとお米を食べるという食生活でしたね。
過去記事でもお伝えした通り、日本でパンなど小麦製品が良く食べられるようになったのは、戦後になってからのこと。
それまでは、基本的に日本人は3食ご飯を食べる生活でした。
昨今のお米離れの理由は、このように食生活が多様化したことに加え、糖尿病予防やダイエットなどを目的とした、糖質制限もあるといいます。
*
ところで。
日本で糖尿病がみられるようになったのはちょうど1945年以降(戦後)になります。
理由は1つではないにせよ、3食ご飯を食べていた頃にはほとんどみられなかった病気だったことは間違いないでしょう。
(参照)
わが国における糖尿病推定有病率と生活環境の推移(1946年~2016年) 更新|MAG21研究会
●現在は日本人の6人に1人に糖尿病の疑いあり●
【出典:厚生労働省】
もちろん、きちんと医師の指導の元で実践されている方は別として、
実はこの「糖質制限=ご飯を減らす」ということに、異論を唱える声も数多いということを知りました。
以下の動画は、科学者である武田邦彦先生の番組
「笑って暮らして医者知らず」(全5回)の第1回目になります。
とにかく、目から鱗のお米情報が満載でしたよ^^
こちらの番組で、初めて柏原ゆきよ先生(日本健康食育協会 代表理事)の存在を知り、先生の運営される「ゆきよチャンネル」を視聴させていただくこととなりました。
1動画15分前後のものが多いので、時間がない方にもオススメです^^
柏原ゆきよ先生に学んだ「お米で健康」
柏原ゆきよ先生は、「お米をしっかり食べることで肥満を予防し、健康な体を作る」として、スポーツ選手の食事指導や飲食店のアドバイザーなど、さまざまな方面で活躍されています。
まずは動画や著書をじっくり見ていただくのが一番とは思いますが、私なりに先生のメソッドをまとめてみました。
(繰り返しになりますが、このお米メソッドは、専門家による食事指導をされている方を除きます)
①お米の糖質は基礎代謝アップに有効
糖には「直接糖」と「間接糖」があることは、以前もお伝えした通りです。
直接糖というのは、砂糖とかはちみつとか、いわゆる精製した糖のことを指します。
血糖値を急激に上げる作用があることに加え、その他依存性があったり、そもそも体調不良の原因となったりする糖だということをご説明しました。
対して間接糖というのは、玄米、フルーツ、いも類などのいわゆる
「炭水化物を含むホールフード」
を指し、血糖値は緩やかに上昇します。
厳密には、白米に限っては精製しているので分類上は「直接糖」です。
しかし、さまざまな食品(油脂や砂糖など)を添加して作られるパンに比べると、血糖値コントロールにおいてはとても優秀な炭水化物であることが分かっています。
お米は玄米に近づくほどビタミン、ミネラル、食物繊維の量も増え、血糖値の上昇も緩やかになります。
●白米可食部100g・・・エネルギー156kcal たんぱく質2.5g 脂質0.3g 炭水化物37.1g(不溶性食物繊維0.3g)カリウム29mg カルシウム3mg マグネシウム7mg 鉄0.1 亜鉛0.6 ビタミンB1 0.02mg ビタミンB2 0.01mg ビタミンB6 0.02mg
●玄米可食部100g・・・エネルギー152kcal たんぱく質2.8g 脂質1.0g 炭水化物35.6g 不溶性食物繊維1.2g) カリウム95mg カルシウム7mg マグネシウム49mg 鉄0.6mg 亜鉛0.8mg ビタミンB1mg 0.16mg ビタミンB2mg 0.02mg ビタミンB6 0.21mg
「じゃあ、玄米がいいの?」という話になるかというとそうでもなく。
後ほど触れますが「玄米」に関しては合う人、合わない人がいるため、万人向けとはいえないとのこと。
白米だけでも十分優秀だというのが、ゆきよ先生の見解です。
玄米に比べると不足気味のビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養分は、おかずで補うという方法もありますが・・・
より手軽でおすすめなのが、「白米に栄養豊富な雑穀をプラス」して食べる方法だそうです。
そして、そもそも基礎代謝(何もしていないときに消費するカロリー)を上げるためには炭水化物が必要不可欠であるということも忘れてはならないことでしょう。
代謝には3種類あり、その内訳は以下のようになります。
【ご飯による基礎代謝アップのしくみ】
基礎代謝能力は、加齢や無理なダイエットなどにより落ちていく傾向にある
↓
基礎代謝を維持するには、筋力の維持が必要
↓
その筋力の維持には、グリコーゲンとなる糖質が必要
↓
ご飯に含まれる糖は、体を温める作用があり、食事での代謝アップに有効である
↓
つまり、ご飯は食事での代謝アップがパンなどより高いため、結果的に基礎代謝アップにつながる
ゆきよチャンネルの基礎代謝に関する動画、参考になりますので貼っておきますね^^
・【知らないと太る】食べても痩せる!!基礎代謝を上げる方法は〇〇!!管理栄養士が代謝のメカニズムを徹底解説【代謝を上げる食べ物】【お米先生】 - YouTube
②お米のたんぱく質(ライスプロテイン)は筋肉をつくる
ダイエットで糖質制限しながら、筋力の維持向上のために動物性のたんぱく質を積極的に摂ったり、プロテインを摂取したりする人もいるのではないでしょうか。
しかし、糖質が足りていないと動物性たんぱく質の消化吸収はスムーズに行われにくくなることが指摘されています。
たんぱく質というのは、単独では消化吸収の負担が大きく、腸内環境が悪くなったり、人によっては肝臓に負担がかかったりする場合があるそうです。
参考動画内で提示されていた農林水産省のデータによると、日本人1日当たりのたんぱく質供給量の平均は、4分の1は穀類からであることが分かっています。
このことからも、実は穀物から摂取するたんぱく質が重要であるということが分かりますね。
ちなみに、食品に含まれるたんぱく質は「アミノ酸スコア」という点数によってランク付けがされています。
肉・魚・卵はほぼ100、米65点(白米も玄米もさほど変わらず)、小麦35点だそうです。
ただし!
アミノ酸スコアが100点だから、それが全部上手く消化吸収できるかは別の話。
なぜなら、動物性たんぱく質は消化吸収が悪いからです。
従って、消化吸収の良いお米のたんぱく質を食事に取り入れ、足りないたんぱく質分を別な食品で取り入れるのが最も効率的であるというわけですね。
ゆきよ先生によると、お米のたんぱく質を効果的に摂取するには、味噌汁や納豆などの大豆食品との組み合わせがベストだとしています。
この組み合わせに少しのおかずがあれば、たんぱく質が不足することはまずないとのこと。
ただし、ご飯の量は茶碗に軽く1杯くらいではたんぱく質の量が足りないので、もっとご飯の量を多くする必要があるそうです。
ご飯の量や、おかずとのバランスについては次の段落でご説明します。
【参考動画】
・【ご飯からたんぱく質】肉より筋肉になる食べ方・食べる量を管理栄養士が公開!! - YouTube
③お米6:おかず4が黄金比率である理由
6対4という比率は、栄養学における日本人の食事摂取基準に沿った考え方であり、
食事の60%を炭水化物で摂り、残りの40%をたんぱく質、脂質で摂ることで最もエネルギー効率が良くなることが分かっています。
その60%の炭水化物に「お米」が良いとされる理由は、以下の通り。
- お米そのものの機能性(消化吸収が良い、体を温めるなど)に加え、栄養的にも優れていること
- ほかの炭水化物に比べ、余計な添加物や食品、調味料が含まれないこと
- お米に合うおかずは必然的に食事バランスが良くなること
そういわれると、確かに良く分かるのが、
パン食だとまずパン自体に砂糖や油脂、もしくは添加物が含まれるわけで。
さらにそれに合うおかずとなれば必然的に和食よりも脂質の割合が抜きんでてしまいそうです。
とはいえ、毎日きっちり6:4に分ける必要はなく、毎日きっちり米を食べろというわけでもなく、
「例外はあり、だけど基本は6:4を意識する」
だけでOK、とのことでした。
また、詳しくは下記動画をご参照いただければと思いますが、
例)豚ロースとんかつ定食の場合。
- 炭水化物(ご飯茶碗1杯) 36%
- 脂質 46%
- たんぱく質 17%
(総カロリー920kcal)
意外とたんぱく質の割合が少なく、脂質の割合がすごいことになってることが分かります。
↓
これを理想の黄金比6:4に持っていくには・・・?
↓
おかずの量(この場合とんかつとキャベツ)を半分にし、ご飯を増やします。
そうすると以下のようになるわけです。
- 炭水化物(ご飯茶碗2杯)60%
- 脂質 26%
- たんぱく質 14%
(総カロリー850kcal)
とこのように、一見ちょっとおかず少なくてご飯食べられる?
みたいなバランスになりますが、これくらいのご飯の量がないと、ちゃんとたんぱく質や脂質をエネルギーに変換できないそうです。
ま、これはあくまでも一例ですが、つまりは全体量は個人差(食べられる量には個人差があるので)があるものの、
6:4のバランスが何より大事、ということが分かりました。
【参考動画】ぜひチェックしてみてください^^
・【黄金比率6:4】お米ダイエット 食べても太らない体になる! 『食べ方で痩せる』を管理栄養士が徹底解説!! リバウンドとはもうおさらば【お米先生】 - YouTube
④お米メソッド・補足と疑問点
ここまで読んでいただいた方は、いわゆる世間一般の常識とは異なった考えもあり、おそらく様々な疑問が浮かんできていることと思います。
詳しく理解するには、やはりゆきよ先生の動画やコラムを読んでいただくのが一番ですが、少しだけ私なりにまとめてみました。
→専門家に指導を受けている人や、短期的に結果を出したい人向けである。
ただし、長期的には偏った食生活はリバウンドしやすい(ダイエットだけでなく、健康的にも)
☆玄米はどうして合う人と合わない人がいるの?
→玄米は良く噛まないと消化吸収がかえって悪くなる。良く噛める人や、胃腸が丈夫な人には向いている。子供やお年寄りはむしろ白米や分付き米、雑穀米が向いている。
白米は少し硬めに炊くのが理想。
とにかく「良く噛んで唾液を出す(消化能力をあげる)」ことが大事
☆結局ご飯どれくらい食べればいいの?
→個人差(消化能力)があるので一概にはいえない。量ではなく、6対4のバランス。
消化能力があがれば1日2合くらいは食べるのが理想(びっくり)
☆食欲がないときは?
→食欲がない=消化能力が落ちているということ。無理して食べず、お腹がすいたら6対4のバランスで食べると良い(量は食べられる量で調節)
☆間食はダメ?
→普段から6対4のお米生活をしていれば、消化能力があがっているはずなので少しくらいの間食は大丈夫。ただし、その分ご飯を抜くということはできるだけしないように(これも消化のため)
おわりに・まとめと所感
柏原ゆきよ先生のお米メソッドをご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
まとめると、糖質は避けるのではなく、バランスと消化吸収を重視して選ぶこと。
お米生活を続けることで消化吸収アップと基礎代謝アップにつながり、
ひいては健康につながる、という考えに基づいたメソッドであることがお分かりいただけたかと思います。
そういう私は現在、このメソッドをしっかり実践しているわけではありません。
このブログを立ち上げた理由でもご説明した通り、まずは不調を治したくて
「砂糖、甘いもの」「添加物」「トランス脂肪酸」「小麦製品」「乳製品」
を減らすということに重きをおいた生活をしています。
となると、結果的に和食、つまりお米中心の生活になっていたんですね。
先生のおっしゃる6対4のバランスになっているかどうかは微妙でしたが、最近体調がいいように感じるので、やはりこの方向性は間違ってないかも、と個人的には思います。
そして、何より朗報は、お米に良質なたんぱく質が含まれているという事実。
おかずが少なくてもいいというのは、
- 作るのも楽!(そっち?)
- 経済的にも助かる!(そっちも?)
いいことづくしです。
まあ、健康やダイエットに関してはさまざまな説がありますし、食事法が合うかどうかは個人差も大きいところだとは思います。
少なくとも、私個人はとても腑に落ちる考えだと思い、長々と記事にさせていただきました。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
【参考】
・「東洋経済オンライン」
なぜ食べない!コメの消費が減り続ける真因 | 食品 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
・「NHK健康」
日本人はご飯を食べても太りにくい!アミラーゼ遺伝子のメリットとは | NHK健康チャンネル
・「農林水産省 米をめぐる状況について」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/kome_antei_torihiki/pdf/sankou1_150310.pdf
・「厚生労働省 糖尿病患者数の状況」
図表1-2-8 糖尿病患者数の状況|平成30年版厚生労働白書-障害や病気などと向き合い、全ての人が活躍できる社会に-|厚生労働省
・「柏原ゆきよ公式サイト」
お腹からやせる食べ方 日本人の体にピッタリの「食べてやせる」ダイエット法 (知的生きかた文庫) [ 柏原 ゆきよ ]