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テレビでは知り得ない食と健康の話

知らないとマズイ小麦問題 その3「小麦断ちを考えるその前に」

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※ご来訪ありがとうございます。当ブログにはじめてお越しの方は、まずこちらを読んでいただけるとうれしいですm(__)m

小麦問題その1とその2では、小麦が人体に及ぼす影響として、指摘されている事実をざっくりとご説明してきました。

その3からは「ではどうしたら良いの?」ということについて考えていきたいと思います。

小麦断ちのその前に

小麦問題その1はこちらからどうぞ。

↓ ↓ ↓

nanakama.hateblo.jp

その2はこちら。

↓ ↓ ↓

nanakama.hateblo.jp

 

小麦がどうして体に不調をきたすのか、頭では理解できたとしても

スパッとやめることなどできないという人がほとんどかと思います。

(自分もそうです)

パン、ピザ、うどん、お好み焼き、たこ焼き、パスタ、ラーメン、ケーキ、スナック菓子・・・

ありとあらゆる「おいしいもの」に、小麦は使われているのですから。

 

それだけわたしたちの食生活に、小麦が占める割合は大きいということでもありますよね。

 

なので、いきなり小麦を制限する話に入る前に、まずは小麦の歴史的背景や輸入事情について軽く触れていきます。

小麦と日本の歴史

そもそも、小麦がそんなに体に悪いならどうして世の中に出回っているのでしょう?

この根幹について考えていくと、やはり歴史を遡らなければなりません。

 

これは以前ご紹介した吉野敏明医師の動画でもおっしゃっていましたが、戦後のGHQによる政策が大きく関わっているといわれています。

 

敗戦国となった日本は、アメリカの言いなりになり、食生活を一気に欧米化させられました。

学校給食にもパンや牛乳(当初は脱脂粉乳)を取り入れることで、アメリカの余剰作物であった小麦、大豆、牛乳などを日本に大量に輸入することになっていきます。

 

これがいわゆる「アメリカ小麦戦略」と呼ばれるものだそうです。

 

実は、こういった情報は、普通にネット検索してもあまりでてきません。

私はたまたま、ライターのお仕事で脱脂粉乳の歴史について調べていたときに、ある書籍からの引用記事を発見し、知ることとなりました。

 


「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活 [ 鈴木猛夫 ]

 

鈴木氏の書籍は、いつかぜひ読んでみたいと思います。

 

日本の歴史を遡ると、江戸幕府による鎖国は、日本の食生活が欧米化し、依存体質にならないようにという理由もあったようです。

(すごいな、江戸幕府!)

 

そう、以前記事にした砂糖の歴史を振り返ってみても分かるように、

砂糖や小麦というのは依存性が高い食べ物です。
(過去記事でも触れている通り、成分に科学的根拠があります)

 

日本人がハマり、もっと食べたくなる

日本にどんどん輸入してもらえるようになる

日本の食糧自給率が下がる

 

という仕組みです。

これで体に悪影響がないならまだ良いのですが…(-_-;)

 

さらにいうと、体調不良になれば当然病院へ行きますし、薬を飲む頻度も高まり…

えっと、この話はここまでにしておきます。

 

小麦の品種改良

みなさんは「古代小麦」という言葉を聞いたことがありますか?

参考にさせていただいたオーガニック食品のサイト「IN YOU」さんの記事から引用させていただきます。

元々の小麦(今では古代小麦と呼ばれています)は現在主流となっている小麦ほど
多量のグルテンを含んでおりませんでしたが、「食べることによって、
脳が幸福感を得るように改良された」のが、今の小麦と言われています。

引用元:

小麦粉が私たちの体に悪影響を与えてしまう本当の理由。グルテンフリーやグレインフリーを実践する前にぜひ知って頂きたいこと。私たちの体は穀物と共に生きてきた。

「小麦が悪いなら昔の人はどうだったんだ?」

という純粋な疑問が、ここではっきりするのではないでしょうか。

 

幸福感を得るために(おいしいものは売れる=お金もうけ、もあると思います)古代の小麦から品種改良を重ね、グルテンを強化していったのが現在の小麦。

昔は今のような大量生産ではなく、伝統的な石臼挽きの手法で作られていたといいます。

 

粒子が微細であればあるほど粘りが増し、腸に張り付きやすくなるのがグルテンの特徴です。

つまり、グルテンそのものが悪いというよりは、品種改良によりグルテンを強化したことや、より微細に挽く製法が、小麦による体調不良の主だった要因なのではないかと。

 

ちなみに、古代小麦といえば「スペルト小麦」が有名だそうですが、私が数年前勤めていたパティスリーでも、このスペルト小麦を使ったクッキーを作っていました。

 

当時はなぜわざわざこのような小麦を使うのかいまいち理解できませんでしたが(^^;

グルテンが少ないということに大きな意味があったのですね。

 


北海道産 スペルト小麦(石臼挽き全粒粉強力粉)2kg【北海道産 小麦粉】【スペルト小麦 全粒粉 石臼挽き パン全般 ホームベーカリー】

 

古代小麦グルテン含有量が少ないものの、グルテンフリーではありません。

 

輸入小麦への農薬の使われ方

自然農に取り組んでいらっしゃる方なら、必ずや聞いたことがあるであろう、

「グリホサート」という農薬。

WHOによって発がん性の可能性が指摘され、物議を醸している農薬ということですが、問題は海外での使われ方にあるようです。

 

というのも、本来除草薬であるこの農薬を、収穫前の小麦にかけることで、発芽を防いで収穫しているというのです。

さらに、輸送時には日本でも使用されていない防カビ剤をかけています。

 

しかもしかも。

2017年に、アメリカは日本に対し、グリホサート摂取限界値を6倍に緩めるように要請し、日本はそれをのんだというのですから、驚きです。

参照した東洋経済オンラインの記事でも、このような所感が記されていました。

日本人の命の基準値はアメリカの必要使用量から計算されているのであろうか。

引用:

「リスクのある小麦」の輸入を続ける日本の末路 | 食品 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

私がパティシェとして働いていたときも、使用する小麦粉のほとんどは海外産の小麦でしたが、そんなことまるで考えたこともなくて…

ほんと無知って怖いですね。

 

なので、グルテン問題はおいておいたとしても、例えばたまに作るお菓子やパンなら、できれば国産小麦を使いたいと思ってしまいます。

 

おわりに

日本はアメリカによって食生活を欧米式にさせられて以降、粉ものや洋菓子文化が発展していきました。

しかし、その発展はメリットだけでなく、デメリットも生み出してしまったのです。

こういった背景を分かっているのと、分かっていないのとでは、小麦問題に向き合う気持ちもまた変わってくるのではないかな、と思い、まとめさせていただきました。

 

次回の記事では、小麦の減らし方について考えてみたいと思います。

 

そして、その次からは冒頭の写真にもあるように、パンとセットで好まれる「牛乳」の真実にも踏み込んでいきたいと思っています。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

【参考】

・「るいネット」

米国小麦戦略~アメリカは日本人にパン食を餌付けすることに呆れるほど見事に大成功した~

・「IN YOU」

小麦粉が私たちの体に悪影響を与えてしまう本当の理由。グルテンフリーやグレインフリーを実践する前にぜひ知って頂きたいこと。私たちの体は穀物と共に生きてきた。

 

小麦を食べて不調が起こる?グルテンフリーその前に!品種改良をしない本物の小麦「古代小麦」を選ぶメリット

 

東洋経済オンライン

「リスクのある小麦」の輸入を続ける日本の末路 | 食品 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース