明日を生きるごはん

テレビでは知り得ない食と健康の話

知らないとマズイ小麦問題 その2「微妙な不調とグルテン不耐症」

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※ご来訪ありがとうございます。当ブログにはじめてお越しの方は、まずこちらを読んでいただけるとうれしいですm(__)m

なんとなくしか分かっていなかった小麦問題に向き合っております。

その1では、アレルギーだけじゃない小麦問題は7つほどあるという話をさせていただきました。

その2では、中でも問題視されている「グルテン不耐症」について深掘りしてみます。

グルテン不耐症の前に…

ここでご説明させていただく小麦問題は、本間良子医師の著書をベースとし、補足部分は専門家監修の記事などを参考にさせていただき、私なりにまとめています。

 

ただし、これらの情報はこの記事を書いている時点での情報なので、のちの研究によって情報が更新されることもあるということを、ご了承いただければと思います。

 

また、当ブログの「はじめに」でも書いた通り、これらの問題点を挙げることでただ不安を煽りたいわけでもなければ、「小麦を食べるな」と上から申しているわけでもありません。

指摘されている事実と真正面から向き合い、思考したい。目を背けない。

ただそれだけなんです。

 

別記事では、私なりの対処方法なども書いていきたいと思いますので、

小麦が食べられないなんてもうおしまいだ・・・なんて

どうか絶望しないでくださいね!(笑)

 

小麦問題その1を読んでいない方は、こちらからどうぞ。

nanakama.hateblo.jp

 

グルテン不耐症とは

グルテン不耐症とは、

グルテンが上手に消化できないことで体の各場所で炎症が起こり、何らかの不快症状が現れる体質

のことをいいます。

 

そういった体質の人は、なんと日本人の約7~8割にも及ぶ可能性があるというのですから、決して他人事ではありませんよね。

 

まさか不快症状の原因が「小麦に起因する可能性がある」だなんて。

 

日本ではまだ「小麦の恐ろしさについて広く認知されているとはいえない現状がある」と、本間医師は著書の中で指摘しています。

グルテン不耐症のメカニズム(炎症を起こす原因)

小麦が体内に入り炎症を起こすのは、大きく分けて2通りあります。

  • 小麦のたんぱく質「グリアジン」による腸もれ(リーキーガット)
  • 小麦が腸の常在菌(カンジダ)のエサになる→免疫機能が暴走→腸の粘膜を炎症させる

ここでは、より問題視されている「腸もれ(リーキーガット)」について深掘りしていきます。

腸もれ(リーキーガット)とは何ぞや

ちなみに、皿うどんが有名な某チェーン店名ではありませんよ、念のため!

腸もれとは、腸の粘膜が傷ついて炎症を起こし、腸壁に微細な穴があくことをいいます。

「もれ」というのは、その名の通り、腸壁の微細な穴から未消化の食べ物や毒素が全身にもれ出てしまう現象です。

 

腸もれが起こり、体に影響が現れるまでの仕組み

簡単にですが、小麦がどう体に影響を及ぼすのか、順を追ってまとめてみます。

 

 

●腸は普段、細胞同士が密着している状態(タイトジャンクション)

●食物を摂取すると、細胞同士がオープンになり、そこから栄養を吸収する

(オープンにするための物質→ゾヌリン)

●小麦に含まれるたんぱく質「グリアジン」はゾヌリンを分泌させる

●小麦製品を多量に摂取すると

●ゾヌリン大量生産&腸壁が開きっぱなし状態

●栄養だけでなく、未消化の食物や毒素も体中にまわる

●ゾヌリンも血液にのって全身をまわる

●腸だけでなく体のさまざまな場所で細胞が開き、毒素がまわり炎症を起こす

●免疫機能が暴走する

●アレルギーなどという形になって炎症が体のあちこちで起こる(腸で炎症が起これば便秘や下痢など、皮膚で起こればアトピーなど、脳で起これば認知機能などに問題が起こりやすくなる)

●炎症に対処するため、火消し役として副腎から「コルチゾール」というホルモンが分泌される

副腎疲労が進む(疲労度は4段階あり、段階を追うごとに体に現れる影響も深刻になっていく)

 

副腎疲労について

副腎とは、腎臓の上部にある小さな臓器です。

副腎で作られるホルモンは、人間が生きていくための土台となるもので、優先度は甲状腺ホルモン、性ホルモンと続きます。

副腎

ここから「コルチゾール」が分泌されるわけですが、炎症度合いによってどんどん分泌されるに従って、「副腎疲労」という状態になっていきます。

 

副腎疲労の度合いは1~4まであり、進行すると、人間は生きていられなくなるのだそうです。

本間医師曰く、炎症とは老化そのものであり、副腎が疲れるというのは、すなわち老化症状が現れるということと同じなのだそうです。

 

【副腎疲労度1】

コルチゾールが過剰に分泌

なんとなく不快

むくみ、高血圧、高血糖、脂質異常、メンタルバランスの崩れなどの可能性

 

【副腎疲労度2】

コルチゾールの分泌量が少し落ちる

なんとなく不快症状がある状態が続く

 

【副腎疲労度3】

コルチゾールの分泌量がかなり落ちる

炎症に対応できない

重度の不快症状が自覚できる状態

 

【副腎疲労度 超重症】

副腎の機能が燃え尽きる

(考えられる症状)極度の疲労感、倦怠感、脱力感、腹痛、吐き気、皮膚炎など…

 

おわりに

小麦の摂取が許容量を超えると・・・

小麦に含まれるたんぱく質「グリアジン」が腸もれという現象を引き起こし、体の各部位を炎症させると、副腎からコルチゾールが分泌され、副腎疲労を起こし、さまざまな不快症状が現れる。

これがグルテン不耐症の正体でした。

 

なんとなく、ざっくりとした流れが分かっていただけたでしょうか。

 

この記事では、あくまでも小麦の成分がどのように体に影響を及ぼすのかについてまとめたものです。

なので具体的な体の症状および治療法などについては詳しく言及しません。

 

具体的な症状については記事末に貼った専門書や専門サイトを参照していただいたうえで、診断や治療法については専門医に相談していただくことをおすすめします。

 

そして、次回以降の記事では、小麦を減らしてみようと思う人のための実践法みたいなのを私なりに書いてみようと思います^^

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

【参照】

 

・書籍 「長生きしたけりゃ小麦は食べるな」 本間良子著

・宮澤医院 

グルテン(小麦)7つの問題点とグルテンフリー食事療法で得られるメリットと実践法

・IN YOU

小麦パンは本当に悪なのか。日本人の約8割はグルテン過敏症と言われる陰にある小麦品種改良の重大な過失とは。