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「魚は海から獲れるものだし、化学物質などの危険性はないのでは?」
と思いがちですが、残念ながらそうともいえません。
今回は、魚の危険性にはどのようなものがあるのか、そして我々消費者はどう選んだらいいのかについて、考えていきたいと思います。
魚の危険性とは
魚(海産物含め)の危険性について、主に以下の3点にスポットを当てて考えていきます。
- 放射能
- 水銀
- 養殖魚
1. 放射能
皆さまご存知の通り、2011年の東日本大震災以降、食品の放射能汚染について消費者の意識が高まってきました。
中でもとりわけ、海産物が気になるという人も少なからずいるのではないでしょうか。
2012年4月より、厚生労働省は食品中の放射線物質の測定に新たな基準値を設けました。
現状では、
基準さえクリアすれば、その食品は数値が記載されることなく市場に並ぶ
ことが認められています。
つまり、一般消費者には放射能汚染があったのかどうかすら、分からない状態なのです。
(ちなみに、海産物含む一般食品において、国の基準値は1Kgあたり100ベクレルとさだめられている)
また、毎年発表される農林水産省のデータを見ても分かる通り、放射能測定数値は震災直後から比べると随分下がったものの、まだまだ震災前の状態に戻ったとはいえません。
現に、農林水産省が発表している諸外国の輸出規制措置をみると・・・
被災地の食品は
今でも輸入停止などの規制がかかっている
ことが分かります。
もちろん、基準値はクリアされて市場に並ぶわけですから、過剰に怖がる必要はないわけですが。
現に、前記事で書いた通り、専門家の武田邦彦先生も
「福島の事故以来の食品汚染は、現在もうそれほど気にする必要はなくなった。ただし川魚のみ気を付ける必要がある」
とおっしゃっていました。
ですがその一方で、残念ながら産地偽装問題や、基準をクリアできない魚を加工食品にして産地をごまかす問題なども実際にはあるようです。
以下は医師内海聡氏のインスタグラムより抜粋。
業者としては健康リスクなどの興味はなく安く仕入れればそれでいいということだろう。また福島を中心として奇形魚や巨大魚なども利用されている。これらはやはり加工食品とか安い回転ずしなどのネタとして姿を変えるようだ。こうやってこの国は子どもや弱い人々をターゲットにする。
引用元:https://www.instagram.com/p/Cb1EQpev8xe/
消費者である我々が今現在できることは、その辺のところを念頭に置いたうえで、
- 産地を選ぶなり
- 独自の放射能基準を設けた販売者から購入するなり
- 食べる量や調理法に気を付けるなり※
- 加工食品に注意するなり
していくことだといえるのではないでしょうか。
放射能数値と健康リスクついて、参考にさせていただいた、ホワイトフードさんのサイトより引用させていただきます。
放射能にはしきい値がなく、○○ベクレル/kgを超える食品を食べると必ずがんになるというものではありません。1ベクレル/kgは、1秒間に1回放射線を発するという意味です。
福島原発事故と同じレベル7のチェルノブイリ原子力発電所の事故では、甲状腺がんだけでなく、白血病・心筋梗塞・消化器系疾患・呼吸器系疾患などが増えて、事故後25年経った現在でも増え続けているようです。
14才未満の子供は、成人30才と比較すると放射能による発がんリスクが3~4倍です。だからこそ、子どもには検出限界値が低く放射能検査した安心な食べ物を提供したいというのがわたしたちのポリシーです。
【引用元】: whitefood「放射能検査ポリシー」
※なお、食品中の放射能は、焼く、揚げる、蒸すといった調理法より、茹でる方法が一番除去率が高いそうです。
2. 水銀
マグロやハマチなど中型以上の大きさの魚を摂るうえで、少し注意が必要といわれているのが水銀残留問題です。
厚生労働省は、平成22年に魚に残留するメチル水銀が胎児に与える影響を懸念して、妊婦向けに注意喚起を促すパンフレットを作成しています。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/100601-1.pdf
メチル水銀は有機水銀であり、許容量を超えると中枢神経に作用するほどの強い毒性があることが分かっています。
水銀は健康な人であれば、自然と体外に排出される仕組みがありますが、栄養が足りていない人(金属を排出するためのミネラル類が足りていない)や、胎児、幼児は注意が必要です。
厚労省のパンフレットを見ると、水銀に注意すべき魚として、以下の魚を挙げています。
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ、クロムツ、ツチクジラ、キンメダイ、メカジキ、本マグロ、メバチマグロ、エッチュウバイガイ、マッコウクジラ
寿司ネタの定番でもあるマグロは気にする必要がありそうですが、そのほかの魚はあまり一般的に出回っているものではないようですね。
なお、マグロでもビンナガやキハダ、ツナ缶に使われるマグロは特に注意の必要がないともありました。
一般的には「日本人は海外の人よりも魚を食べるから、特に水銀には注意が必要」であるといわれてはいます。
一方で、科学者の武田邦彦先生によると、日本人は水銀に耐性がある人が多いのも事実だそうなので、あまり神経質になることはないとおっしゃっていました。
従って、
このような解釈でしょうか。
水俣病のような公害の歴史は2度と繰り返してはならないですが、
自然に蓄積する水銀に関しては過度に怖がらず、偏った食べ方をしなければリスクを避けられるのではないかと思います。
ちなみに、水銀など重金属は時間の経過とともに一定量は体から排出される仕組みがあります。
デトックスには、以下の硫黄系の食材を一緒に摂ると効果的だそうですよ^^
3. 養殖魚
放射能、水銀に関しては過剰に心配することはないと書いてきました。
むしろ、魚を摂るうえで一番注意したいのは「養殖魚」だといえるでしょう。
養殖魚と聞くと、何となく先に書いた放射能や水銀などの心配もなく、安心安全な魚だというイメージがありませんか?
それが全部嘘だとはいいませんし、中にはきちんとした養殖に取り組んでいる業者もあると思います。
そこでまずは、養殖魚についてざっくりご説明します。
①養殖魚は、天然魚の乱獲を防ぐためや、市場価格を一定化するために行っている
②養殖は基本的に畜産と考えは同じ
- 密飼い→→→ストレス、病気発生
- 加工飼料→→→魚・鶏・豚・牛肉由来の肉骨粉が原料
- 病気治療のため抗生物質や駆虫剤使用→→→抗生物質乱用問題へ
- 抗生物質乱用による薬剤耐性菌問題発生→→→ヒトへの影響も
- 病気予防のためのワクチン
- 肉厚になるよう品種改良(ゲノム編集)
- 養殖魚加工後の行く末→→→ペットフード・家畜の飼料へ
※養殖魚のすべてにあてはまるわけではありません
いかがでしょうか。
大量生産のために密飼いして、自然では絶対に食べない肉骨粉を与えられ、病気になりやすく、その病気治療や予防のために薬漬け。
さらにもっと大量生産できるようにゲノム編集され、
挙句の果てにはその残骸はペットフードや畜産飼料になるという。。。
この記事を執筆するにあたり、養殖魚に関するさまざまな資料を読みました。
飼料も抗生物質もワクチンも、それぞれ真っ当な目的があって使われているのは分かります。
しかし、少なくともこの先の未来を見据えているようには、個人的にはとても思えないのです。
これも、結局は人間に生体濃縮という形で還ってくる可能性が高いのです。
生体濃縮についての話は、以前も添加物の記事でさせていただきました。
ゲノム編集のマダイについて書かれた「現代メディア」の記事では、この問題は食の安全性だけの問題ではないと述べています。
ゲノム編集による食料生産を肯定する人びとは、天然魚を乱獲するのではなく、少ない飼料で短期間に効率的に生産された養殖魚を食べるほうが環境に優しいことを指摘する。
しかし、環境破壊や漁業資源の枯渇という問題の根本は、「そもそも生き物に由来する食べ物を大量生産・大量消費するファストフード文化が持続可能か?」という問いではないか。
引用元:ゲノム編集で生まれた「肉厚マダイ」のウラにある「根本的な難問」(美馬 達哉) | マネー現代 | 講談社
ちなみに、養殖魚にはマグロ、ハマチ、鯛、サーモンなどがありますが、特に注意が必要なのはハマチやサーモンなど、脂がのった魚だといわれています。
というのも、化学薬品や飼料、その他毒物というのは脂溶性の生体濃縮を受けやすいからなのだそうです。
チリ産サーモンの実態については、「食の未来を本気で考える一般人」さんの記事がとても参考になりました。
↓ ↓ ↓
※こちらの記事で、初めて「海ジラミ」などという存在を知りました(;゚Д゚)
また、記事中でブラジル産鶏肉に関しても言及されていますが、チリ産養殖サーモンはこの鶏肉の飼料にもなっているとのこと。ああ、生体濃縮・・・
☆「食の未来を本気で考える一般人」さんはTwitterで食のお役立ち情報を発信しておられます。
ブログ主もいつも参考にさせていただいてます。
食の未来を本気で考える一般人 (@Syoku_no_mirai) | Twitter
おわりに
魚の気になる問題点として、放射能・水銀・養殖魚について取り上げてみました。
放射能も水銀も、基本過度に怖がる必要がないということですが、産地偽装や加工食品にしてごまかすという人為的な問題については、あってはならないことだと憤りを感じます。
そして、今私たちは養殖魚の実態にも、しっかり目を向けていかなくてはならないのではないかと強く感じました。
「安くておいしい回転ずしのネタに使われているのはどんな魚か?」
これは食肉も同じことが言えますよね。
私たちが安い、おいしいを求めれば求めるほど、企業というものはいかにしてそこから利益を得るのか考えていくのです。
その代償として私たちの健康だけでなく、この先の子孫にまで影響を及ぼしかねないこの現状を、何とかしなくてはならない。
そう思うのは私だけではないはずです。
まずは実態を良く知ること。
そしてそれを周知させること。
消費者が声を挙げ、議論していかないと、なかなかこういった問題は良い方向に向かっていかないのではないかと感じました。
【参考】
・「医科歯科連携診療普及協会」
水銀のデトックス(解毒)治療 | 歯科アマルガムの安全な除去と水銀デトックス
・「eatsmaert」
調理や加工で放射能は下がるの? -調理・加工で変わる放射性物質量- | 教えて! イースマ
・「HUFFPOST」
チリ産サーモンは、抗生物質のスープの海で泳いでいる!?~過剰使用が世界規模で健康を脅かす可能性 | ハフポスト NEWS
https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/siryou/38/pdf/ref_data.pdf
・書籍 「がまんしない医者の食卓」 内海聡著
がまんしない医者の食卓 (フォレスト2545新書) [ 内海聡 ]